30minute

で書く適当

雨がやまない日には

「台風の影響で終日雨模様となるでしょう」


こんな日はさっさと仕事を切り上げて、街へウインドーショッピングに繰り出したり、
ボーリングなどのインドア系の遊びをしたりするのが一番。
ジメジメするこんな時期は、パッと遊んでストレス発散なのである。


最近、新たな魅力を発見したこともあり、雨の日は図書館に出向くことが多くなった。


実家がマンモス高層団地なので、各棟の1階には児童館や保育園、
会合などで利用する集会所などなどが入居していた。
当然、図書館もあり「その手」の施設はわりと充実していたように思う。


エレベーターに乗れば図書館という環境は、
児童館や公園、駄菓子屋などと一緒に、
団地住まいの小学生軍団の「遊び巡回コース」に組み込まれていた。


ちなみに現在住んでいる自宅から一番近い図書館は、自転車で約10分。
この微妙な距離とスーパーなど日ごろ利用する道から外れていることが、
閉館間際に数回しか利用したことがない原因となっている。
今の家に住み始めて3年だから利用頻度は極めて低い。


つい最近、午前中に帰宅する機会があり、そんなときに限って道に迷い、
たまたま図書館の前を通りがかったことで「昼間の図書館」を知った。
迷いついでとばかり、滅多に訪れない場所に足跡を残そうと館内へ進むと雰囲気が何だか変なのだ。
利用者を眺め回せばさもありなん。利用者の8割ほどがホームレスやリストラ臭プンプンのおっさんで、
彼らは一様にユルイ空気を身にまとっている。


図書館の持つ高尚めいたイメージと、
おっさん達の醸し出すユルイ空気が織り成す空間に妙な違和感を感じた僕はそれ以来、
ひがな日常を過ごしていることも手伝って、週に1回は必ず昼間の図書館に滞在する人の観察を始め、
毎日のように入り浸っている定番メンバーが存在することも知った。


非現実的な空間で、自分との接点が全くない人たちの集団に放り込まれると、
確実に現実なんだけれど、現実から剥離するような錯覚を覚える。
この錯覚はなかなか楽しいので、昼間の図書館にいくことが最近ちょっとしたイベントになっている。


「厄払い」のニュアンスに近いかもしれない。