たしかJSBEのアルバム「ACME」のなかの曲で、
「お前は俺が今歌っている声を聞いている。だからもうお前はロックと関係があるんだ」
というような歌詞があった気がする。
つまりは神父が僕に言い放った
「いや、信じなくても〜」
とは、つまりはそんな意味らしい。
信じようと信じまいとどうでもよく、知っていればそれでいいのだと。
解釈は自分で決めてくれと。
余談になるが、BEATLESはさらに「でも、上手くやれよ」と付け加えているはずである。
とまれ、JSBEがロックかどうかという議論は脇においても、
彼等は自分たちの演奏する音楽や、青臭い言い方をすれば「生き方」を著しただけのことだろうけれど、
そういった意味でもの凄く共感したものだ。
「君の神はいないのか」
というような言い回しを最近よく目にするが、そこで例えられる神とは自分自身であり、(自分を含む世間での)モラルだ。
意味するところは神父の言ったことと(機微は違えども)ほぼ同義だろう。
八百万の神がいると考えられていたのも行動、自分を取り巻く様々な現象、
固有物それぞれに対する受け止め方の作法について分かりやすく解説した結果なのかもしれない。
自分の周りを取り巻く状況は常に一定ではないけれど、固有のものが時間とともに変化していく。
「ある」からこそ「変化」していくし、ときに「無」へ還っていく。
解放したいから突き詰めるし、先鋭化していくこともある。
イエス・キリストの妄想が平和を謳いながらも戦争を引き起こすように。
結局僕は神父の一言である程度は納得してしまった。
けれどその事が分かったときに向き合ってしまう「矛盾」と、
今度は仲良くしなくてはならなくなった。